* 発熱 *
発熱とは、脳のなかの間脳と呼ばれる部分にある体温調節中枢が何らかの原因で異常を起こし、体温が正常より高くなった状態です。
発熱のメカニズムについて は、まだ不明の点が多々あります。
平熱は36・5~37℃前後の人が最も多いのですが、体温には個人差があり、それより高くても低くてもそれが平熱なら問 題ありません。
自分の平熱を知っておくことが大切です。

現代医学ではこのような疾患を疑います。
① 感染による高熱(風邪、インフルエンザ、細菌性肺炎、マイコプラズマ肺炎、オウム病、扁桃炎、咽頭炎、喉頭炎など)
② 熱射病
③ クローン病
④ 子宮内膜炎
⑤ 膠原病(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎など)

東洋医学では、このような原因を分類しています。
① 寒邪:風寒の邪気の侵入により、体を温めて守るエネルギーが低下したり、邪気と正気が戦う事によって風寒が熱化し、発熱が起こります。寒気、汗が出ない、頭痛、関節痛、鼻閉、鼻声、くしゃみ、鼻水、喉の痒み、咳などを伴う事があります。
② 熱邪:風熱の邪気が毛穴や口鼻から入り、体を温めて守るエネルギーがうまく排出されなかったり、邪気が栄養するエネルギーに入る事によって発熱が起こります。少し汗が出る、顔面紅潮、目赤、口の乾き、頭痛、ふらつき、頭の張り、喉の渇き・痛み、黄色く粘っこい痰、鼻閉、粘っこい鼻水などを伴う事があります。
③ 湿邪:ジメジメした湿邪が侵入して体内で熱化し、これらがいたるところで留まり、こもる事によって発熱が起こります。口が苦い、ふらつき、白く粘っこい痰、重苦しい咳、胸や脇の痛み、食欲低下、嘔吐、倦怠感、力がない、手足のだるさ、体が重い、胃のつかえ感、便秘または下痢などを伴う事があります。
④ 暑邪:夏の蒸し暑い邪気が侵入して熱化し、これらが体内の浅い所で留まり、こもる事によって発熱が起こります。体が熱い、頭の張り・ぼんやり感、意識がもうろうとする、咳、胸のつかえ感、動悸、口の乾き、尿が少ないなどを伴う事があります。
⑤ 腎陰虚:もともと虚弱体質の人や湿気や下痢が長期にわたって続き、体内の水分が損傷し、熱がこもり発熱が起こります。動悸、寝汗、手足のほてり、不眠、夢を多くみる、口や喉の乾き、月経不順、便秘、尿が少ないなどを伴う事があります。
⑥ 脾気虚:働きすぎや疲れ、食生活の乱れ、胃がもともと弱かったりして、消化器が失調し、エネルギーや栄養がうまくまわらない事で発熱が起こります。頭痛、めまい、力がない、汗がだらだらと出る、風邪をひきやすい、息切れ、食欲低下、下痢などを伴う事があります。
⑦ 肝血虚:病気による臓腑機能の低下、術後、産後、貧血などによって、陽気が上に上り、発熱が起こります。寝汗、手足のほてり、頭痛、めまい、目がかすむ・くらむ、不安になると動悸がする、不眠、夢を多くみる、顔色がさえない、顔面紅潮、便秘などを伴う事があります。
⑧ 鬱熱:ストレスや葛藤、怒り、悩み、不安などによって、肝の機能が停滞して肝気がうまく流れなくなり、停滞する事で化火し、発熱が起こります。体が熱い、動悸、イライラ、胸や脇の張り、ため息、口が苦い、胸が張る、月経不順、月経痛などを伴う事があります。
⑨ 瘀血:外傷、出産、長期にわたるストレスなどにより、古い血が排出されずに体内に残る事によって停滞し、化火して発熱が起こります。夜間熱、体のある部位に固定痛、鮫肌、口や喉が乾くが飲みたがらない、顔色は黒っぽいなどを伴う事があります。

外感発熱の場合は治療が早ければ早いほど治りやすいです。
また、外感発熱から内臓に関与する内傷発熱に移行してしまう事もあります。
内傷発熱は生活の中の原因(食事、過労、ストレス)で、体のエネルギーが足りなくなってしまった状態と考えます。

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