* 健忘(記憶力低下)症 *
健忘症とは記憶力が低下する事で、記憶の中の一部分をすぐ忘れてしまう症状です。
最近では、神経伝達物質(シナプス)の減少が原因としてされています。
アルツハイマー病とは違い、器質的な問題がない症状です。

東洋医学では、心、脾、腎と関係が深くいものです。
① 気血両虚:長期にわたる考えすぎ、悩み事によって、心と消化器系を弱らせ、エネルギー、血を消耗し、健忘が起きます。不眠、精神疲労、夢をみやすくなる、動悸、食欲低下、味覚低下などを伴う事があります。
② 気鬱:日ごろの忙しさや長期のストレスによって、頭の中の容量がいっぱいになり、肝機能が低下し、健忘が起きます。イライラ、胸や脇の張り、不眠、ため息などを伴う事があります。
③ 腎虚:虚弱体質、過労、加齢、性行為の過度などにより腎のエネルギーが消耗し、脳を十分に栄養できなくなると健忘が起きます。不眠、足腰がだるく力が入らない、元気がない、耳鳴り、めまい、寝汗、手足のほてりなどを伴う事があります。

不眠と同時に起きる事が多いです。
精神やこころの状態が根底の原因ともなります。
昔の事でも最近の事でも、とてもショックな出来事をこころの中に宿しておくのは大変なので忘れてしまおうという無意識の身体の作用が起きているかもしれません。
鍼灸では、身体からこころの連絡口へつなぎ、バランスを整える治療をします。

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