* 躁うつ病(気分障害) *
躁うつ病といっても、その3分の2以上は、うつ症状だけを持つもので、躁とうつを循環する型は3分の1以下、躁症状だけを呈するものは3%といわれます。
躁うつ病は、気分の高揚を主症状とする躁病(躁状態)と、この反対に気分の抑うつを主症状とするうつ病(うつ状態) を合わせてひとつの病名としたものです。
気分(感情)障害ないし情動障害ともいわれます。
躁状態(動)とうつ状態(静)が 周期的に現れ、病状が鎮まる寛解期にはほぼ正常な状態に戻るのが普通です。
この病気では、まず生命感情の障害が起こり、気分の変化に伴った思考、態度ならびに行動の面における特徴的な変化が生じてきます。
不眠、食欲減退、性欲減退、呼吸困難、などの様々な症状が現れます。
不安、焦燥(いらいら)、離人症状(ものを見てもぴんと感じられない、自分が自分でないような気がする)、強迫症状(自分では不合理と思う考えが頭から離れない)などの精神症状もみられます。
病院での治療法の基本は薬物と休養となります。

東洋医学では、原因をこのように考え、治療をすすめていきます。
① 二極不和:陰(静)と陽(動)のバランス、肉体と精神のバランスである二極が崩れ、上部にエネルギーが集まる事で下部のエネルギー不足となってしまった状態です。抑うつ状態、ぼんやりする、言語錯乱、独り言、感情の変化、疑い深い、妄想、幻聴、幻覚、食欲低下などを伴う事があります。
② 七情臓傷:怒り(肝)、恐れ(腎)、悩み(脾)、悲しみ(肺)、喜び(心)過ぎなどが続き臓腑を失調し、バランスが崩れ、こころが不安定となった状態です。恍惚状態、表情がない、動悸、驚きやすい、よく悲しむ、疲労倦怠感、食欲低下などを伴う事があります。
③ 痰鬱化火:消化機能が落ち、食物が溜まる事で痰が形成され、それが熱化し、体内を損傷する事で症状が出てしまった状態です。狂躁状態、罵声や奇声をあげる、ものを壊す、暴力をふるう、怒りっぽい、頭痛、不眠、顔面紅潮、断食などを伴う事があります。

鍼灸はこころと身体をつなげる治療にいい効果が期待できます。
発症前にこころの中でおきた出来事を深く確認していく内面の療法も必要になります。
日常生活の中での出来事をどう受け止めるかは人それぞれで、「躁うつ病」の人の落ち込みや苦しみ、悲しみはとても強く深刻な状態です。
そして、とても繊細な心を持っている人が多いようです。
現代医学の研究でも鍼をするとモルヒネ様物質のエンドルフィンやエンケファリンなどの内分分泌ホルモンが分泌される事が証明されています。

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