* 低血圧 *
朝、布団から出るのがつらい低血圧。
ですが、辛い事はそれだけではありません。
低血圧の症状は様々で、脱力感、易疲労感、頭痛、めまい感、耳鳴り、不眠、胸部圧迫感、動悸、息切れ、四肢の冷感、上腹部膨満感、食思不振、悪心、嘔吐などが知られています。
一般に不定愁訴として訴えられる場合が多いのです。

正常な血圧は収縮期100~140mmHg、拡張期60~90mmHgですが、低血圧は収縮期100mmHg以下、拡張期60mmHg以下ということになります。
低血圧には大きく分けて4つの型があります。
■ 本能性(一次性)低血圧:「低血圧症」の約9割を占め、特別な原因疾患を伴わずに血圧が慢性的に低い状態です。
■ 症候性(二次性)低血圧:ケガによる大出血、心臓病、胃腸疾患による栄養不良、内分泌の異常、ガンの末期などで起こる状態をいいます。
■ 起立性低血:圧急に立ち上がったときや体を動かしたときに立ちくらみを起こすなど、急激に血圧が下がる状態をいいます。
■ 食後低血圧:食後に限って血圧が過度に低下する状態です。

東洋医学では原因をこのように分類し、治療をすすめていきます。
① 脾気虚:胃腸がもともと弱く、考え過ぎが続く事によって食物をエネルギーにできない状態となり、低血圧となります。手足に力が入らない、食後のだるさ、食欲低下、お腹の張り、下痢、汗がだらだら出る、息切れなどを伴う事があります。
② 痰湿:湿気や肥満、飲食により、消化器が失調し、余分な水分がたまる事によって身体が重く、身体にエネルギーを送る事ができない状態となり、低血圧となります。体が重い、息切れ、太りやすい、足のむくみ、寒がりなどを伴う事があります。
③ 腎精不足:もともと元気がなかったり、過労、加齢、性行為の過度、病後、産後などにより、身体にエネルギーを送る事ができない状態となり、低血圧となります。全身の冷え、早老、発育不良、腰痛、精神疲労、無力感、記憶力の減退、眼精疲労、寝汗などを伴う事があります。
④ 肺気虚:胸板が薄かったり、慢性呼吸疾患を患っていたりして、肺気が弱いと、護るエネルギーや温めるエネルギーも低下し、低血圧となります。風邪をひき易く、なかなか治りにくい状態です。 だらだらと汗が出る、寒がり、息切れ、手足の冷えなどを伴う事があります。
⑤ 肝血虚:病後、術後、産後、外傷などの出血、または悩み過ぎによって脾の臓器を傷つけ、血の生成が遅れる事により、低血圧となります。体内の栄養が不十分となり、スタミナが切れやすい状態です。顔色が悪い、頭痛、めまい、目がかすむ、不眠、動悸、皮膚の乾燥、閉経などを伴う事があります。
⑥ 気鬱:長期の悩み、精神の大きな負担により、身体にエネルギーを送る事ができない状態となり、低血圧となります。情緒不安、抑鬱、無気力、不眠、夢を多くみる、疑い深い、胸脇部の痛みなどを伴う事があります。

生活の中で、何かからエネルギーを吸い取られていたり、無意識に自ら自分を痛めつけていたり、やりたくない事を割り切れずに自分の相反する事をやっていたりしても、こころのパワーがなくなる事で必然的に身体のパワーもなくなるのです。
朝起きて寝るまでの自分の生活を見返す中で、違和感を感じる部分を確認する事も大切です。

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