* 棘下筋症候群 *
肩関節後背部痛と腕の挙上困難です。
頚部や肩甲骨の内側部に漠然とした苦痛を自覚する事が多いです。
棘下筋は主に肩甲骨についていますが、肩甲骨には多くの筋が付着しています。
小円筋、大円筋、棘上筋、棘下筋、肩甲挙筋、菱形筋、広背筋、僧帽筋、肩甲下筋・・・など。
ですから、肩甲骨は負担がかかりやすく、影響が大きい部分でもあります。

東洋医学の観点から見ると、このような疾患は「経筋病」に属され、肩甲骨周囲にまつわる経絡に属する筋を中心に治療します。
筋の虚弱による運動障害は「痺症」というつまって通じないという症状となります。
① 行痺:関節の痛み、痛む部位が定まらない、屈伸がしにくい、寒気、頻尿、発熱などを伴う事があります。
② 痛痺:皮膚、関節が冷えると痛む、痛み部位は変わらない、冷えにより痛みが増す、温めると楽、屈伸がしにくいなどを伴う事があります。
③ 着痺:関節の重だるさ、痛み部位は変わらない、温度や湿度によって痛みが違う、手足のだるさ、むくみ、しびれ感を伴う事があります。
④ 熱痺:関節の激しい痛み、発赤、腫脹、熱感、冷やすと楽、咽頭痛、発熱、口の渇き、多汗、排尿が少ない、肌の乾燥を伴う事があります。

または肩甲骨周囲の筋、頚、肩、腰部の関係も視野にいれていきます。
棘下筋はとても繊細で胸やハートに近い筋肉でもあります。
肩甲骨や胸の緊張にとても大きな影響を受けるのです。

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