* 高血圧 *
繰り返しの測定で最高血圧が140mmHg、最低血圧が90mmHg以上になると高血圧症の範囲に入ります。
血圧が高くなると血管への負担が大きくなり、 放っておくとその圧力のため血管が破裂してしまいます。
血圧が高くなる明らかな原因が分からないものを本態性高血圧と呼び、高血圧症の患者の90~95%を占めています。
これに対して血圧が高くなる原因が明ら かなものは二次性高血圧と呼ばれています。

生活習慣病としての高血圧は次のような原因が複雑にからみ合って起りま す。
① 食生活 食塩の摂りすぎ
② ストレスや睡眠不足
③ 嗜好品 過度の喫煙や飲酒
④ 運動不足
⑤ 肥満
⑥ 遺伝的要因

高血圧症の状態が長くなると、徐々に血管障害が進行して、脳、心臓、腎臓、その他動脈などに合併症をひきおこし、頭痛、めまい、耳鳴り、手足のしびれ感などの症状がでることがあります。
さらに進行すると、意識障害や運動障 害、脳梗塞を起こします。不整脈、心肥大、心不全、狭心症、心筋梗塞、腎不全、尿毒症、眼底出血の原因にもなります。

東洋医学ではこのように原因を分類します。
① 肝熱:日ごろの葛藤、不満、怒りなどによって、体を温めるエネルギーが過剰になりすぎて、体の上部にその熱が集まってしまう状態です。イライラする、怒りっぽい、頭が張る痛み、赤ら顔、喉のつまり感、めまい、耳鳴り、難聴などを伴う事があります。
② 肝陽上炎:長期的な肝熱の症状が複雑化したものです。肝を損傷すると肝のエネルギーを下に下げるエネルギーをも失ってしまい、上下の陰陽が失調してしまった状態です。めまい、口が乾く、体に熱がこもる、赤ら顔、夢を多くみる、動悸、ふらつき、耳鳴り、難聴、偏頭痛などを伴う事があります。
③ 肝腎陰虚:加齢、過労、精神疲労などが原因によって、肝に熱が生じ、体内温度の調節機能が低下します。体のほてり感、眼精疲労、物忘れ、足腰のだるさ、寝汗、閉経、耳鳴り、難聴などを伴う事があります。
④ 湿熱:飲食の不摂生や長期にわたる思い悩みによって、消化機能を弱らせたため、脾の機能が低下し、食べたものが気や血に変わらず、余分な水分が体内に停滞し、それらが熱に変わり、上に上ってしまった状態です。胸苦しさ、体が重い、むくみ、口が苦い、口の乾き、痰が多い、大小便がすっきり出ない、肥満体型、手足のしびれなどを伴う事があります。
⑤ 瘀血:外傷、術後、産後などによって古い血が体内に溜まっていたり、血流が悪く、ドロドロの血液によって、流れが滞ってしまう事により、気の流れも渋滞を起こしてしまっている状態です。めまい、頭痛、皮膚が黒く乾燥している、下腹部痛などを伴う事があります。
⑥ 腎精不足:老化、過労、大病後の回復期あるいは慢性病の末期などに現れるしまう状態です。目眩、耳鳴り、動悸、息切れ、不眠、夢を多く見る、足腰がだるい、手足の冷え、夜間尿などを伴う事があります。

高い血圧を一時的に下げても、高血圧の原因・崩れた体質、病態がそのまま残るならば血圧は再び上昇する可能性があります。
なので、根本の原因と体質を見極めて治療をすすめていきます。
また、怒り、不満、葛藤、ネガティブ、長期にわたる思い悩みによっても内臓の機能に大きな影響をもたらします。
それらのジレンマをひとつひとつ整理する事も身体の大切な治療となります。

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