* 発疹 *
皮膚に見られる肉眼的な変化を言います。発疹とは、局所の刺激によって生じるだけでなく、全身性疾患の一部分症として現れることがあります。
また、健康な皮膚に最初に出現する現発疹と、それに続く続発疹があります。

よくみられる発疹には原発疹で次のようなものがあります。
① 紅斑
② 紫斑
③ 丘疹
④ 結節
⑤ 水ほう
⑥ 膿ほう
⑦ 蕁麻疹
原発疹が変化し、ひっかいたり、感染が加わるなどして続発する続発疹は下記のようなものがあります。
① びらん
② 潰瘍
③ か皮
④ 瘢痕
⑤ 鱗そう
⑥ 感染によるものとアレルギーが関係しているもの

感染が無関係なものにリウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、結節性紅斑、ベーチェット病などがあげられます。

東洋医学では発疹と肺との関係が深く、原因をこう考えています。
① 熱邪:熱が身体にこもり、乾燥しやすい体質で、風邪をひくなどしてそこにさらに熱が入り皮膚の流れが悪くなり、発疹ができます。発熱、喉の痛みと腫れ、口が渇く、皮膚の痒みなどを伴う事があります。
② 寒邪:身体が冷えやすいと身体を護る体力も減るため、風邪が入りやすく、それが皮膚の流れを止め、発疹ができます。悪寒、鼻水、など風邪の症状を伴う事があります。
③ 湿邪:湿気の多い場所に住んでいたり、気候の変化により、そこにさらに熱が入り皮膚の流れが悪くなり、発疹ができます。痛みが強い、体が重い、頭痛、胃のつかえ感、下痢などを伴う事があります。
④ 胃熱:脂っこい食べ物、味の濃いもの、アルコール、辛いもの、刺激の多いものなどの過食が原因で胃に熱が貯まって発疹ができます。赤くなったり、化膿し易く、痛みや痒みを伴うこともあります。上腹部痛、便秘、口臭、お腹がすく、冷たいものを欲しがるなどを伴う事があります。
⑤ 痰熱:油っこいもの、味の濃いもの、生ものを過食し、消化がうまくいかなくなり、お腹の中に熱を生じ、そこで風邪も入る事によってさらに熱を発散できなくなり、発疹ができます。腹痛、吐き気、嘔吐、下痢などを伴う事があります。
⑥ 外毒:皮膚や喉、食道に羽毛、花粉、化学薬品、ダニ、寄生虫、感染病巣からでる毒素などの影響にて発疹ができます。
⑦ 気血両虚:虚弱体質や胃腸が弱かったり、出血や病後などによりエネルギーと血の不足が原因で皮膚を十分に栄養できていなかったり、そこに風邪も入る事によって発散できなくなり、発疹ができます。顔色が悪い、精神疲労、元気がない、食欲不振、不眠、動悸、息切れなどを伴う事があります。
⑧ 瘀血:術後、産後、外傷などにより、エネルギーと血が不足し、血流が停滞し、古い血が溜まる事によって発疹ができます。暗色で、色素沈着、痛みが強いです。口が渇くが飲みたがらない、月経痛、月経血はどす黒く血塊が混じる、下腹部の痛みなどを伴う事があります。
⑨ 鬱熱:精神的なストレス、怒り、緊張が原因で、肝の気がスムーズに流れないために、熱化し、発疹ができます。散在性の紅色、化膿傾向があり、女性では月経前に多発し、胸の張りが強くなります。イライラ、怒りっぽい、のぼせ、火照りなどを伴う事があります。

メンタルの原因でいえば、皮膚は感情の影響がでやすい部分でもあります。
怒りやネガティブでうまく発散できずにいると、身体の中にこもり、熱化し、発疹とともにかゆみや便秘を伴う場合があります。

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